映画「キル・ユア・ダーリン」実話を元にしたサスペンス｜配信で無料視聴可能

こんにちは。
実写BL・メンズロマンスが大好きなアラサー会社員のricoと申します。

数ある作品の中から大人女性にもきちんとおすすめできる良作のみをピックアップしていたら、130本を超えてしまいました。
ひたすら個人的な見どころをご紹介していくブログです。(特に激推しな13作品はこちら)

今回はアメリカ映画「キル・ユア・ダーリン（原題：Kill Your Darlings）」を取り上げます。

まだ見たことがない方もいらっしゃると思うので、初見の方がこの記事を読んだ後も作品を楽しんでいただけるように詳細を省いた「見どころのみ」をかいつまんでご紹介しますが、3割ほどネタバレを含みますのでご注意ください。

映画「キル・ユア・ダーリン/Kill Your Darlings」とは

「キル・ユア・ダーリン（原題：Kill Your Darlings）」は、アメリカを代表する詩人アレン・ギンズバーグのコロンビア大学での学生時代とともに、彼の身近で起きた殺人事件を描いた青春映画です。

1944年、コロンビア大学に合格したアレン・ギンズバーグ。
大学の正統な姿勢に不満を覚えたアレンは、ルシアン・カー、ウィリアム・S・バロウズ、ジャック・ケルアックのような聖像破壊の友人に引き寄せられていく。
中でもルシアンへの想いが自分の創作活動の原動力になっていくのを強く感じていた。
しかし彼らの創造のための欲求と選択は、重大な過ちを招くことになるのだった…

「Kill Your Darlings」DVDより

「ハリー・ポッター」シリーズでお馴染みのダニエル・ラドクリフと、「アメイジング・スパイダーマン2」のデイン・デハーンという注目の若手俳優の共演が映画界で話題となりました。

この若手実力派のふたりの繊細な演技はもちろん、絶妙な間合いというか、独特の雰囲気が素敵なんだ…

最強にエモい文学エリートたち

作品に登場するキャラクターたちはすべて実在した人物を描いています。
実際にアメリカの文学史に名を刻んだ詩人たちが登場します。

アレン・ギンズバーグ（演：ダニエル・ラドクリフ）

コロンビア大学の新入生。有名な詩人の息子。
大学の先輩、ルシアン・カーに魅了され心惹かれていく。

ルシアン・カー（演：デイン・デハーン）

コロンビア大学の奔放な学生。謎多き青年。
ミステリアスな周りの人を魅了するオーラを放つ。

ウィリアム・S・バロウズ（演：ベン・フォスター）

ルシアン・カーの仲間。金持ちの放蕩息子。
仲間たちのなかで一番まとも。

デヴィッド・カマラー（演：マイケル・C・ホール）

ルシアン・カーに執着している男。元英語教師。
この作品ではキーキャラクターになる。

ジャック・ケルアック（演：ジャック・ヒューストン）

ルシアン・カーの仲間。フットボールの推薦枠でコロンビア大学に入学。
その後負傷してスポーツの道を諦め、詩人の才能を開花させる。

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コロンビア大学と言えば、全米トップクラスの難関大学の総称である「アイビーリーグ」のうちのひとつ。
この映画に登場するメインキャラたちは、そんなコロンビア大に入れた超絶エリートたちなんです。

美しくて危うい世界観

憧れのコロンビア大に入学し、文学を学び始めたアレン。
しかし学びの場はアレンが想像していたほど輝いてはいませんでした。
歴史と伝統にこだわる大学の教育方針は、とにかく「基礎」を重んじること。
アレンはそんな退屈な授業に疑問を感じ始めていました。

そんな中、大学が禁止する卑猥な詩集を、静まり返った図書館で声高に読み上げる先輩のルシアン・カーに出会います。

アレンはその出会いをきっかけに、ルシアン・カーと仲良くなり彼の遊び仲間たちと交流するようになります。

人生は大車輪だ。
僕らはこの中に捕えられ生と死とを繰り返している。
誰かがそれをうちこわす日まで。

W.B.イェイツ「幻想録」 (1978年)

ルシアン・カーは、20世紀最大の詩人のひとりW.B.イェイツの詩をアレンに読み聞かせ、この「誰か」こそ俺たちであり、文学界に革命を起こそうと熱く語ります。

彼の影響を受けて、アレンは型にはまらない独自の世界観を追及し始めます。

心身をむしばむ衝動

アレンは、次第に授業を欠席してルシアン・カーとその仲間たちと遊び歩くようになります。

酒やドラッグがまんえいする怪しい店に入り浸り、ドラッグで朦朧とする意識の中で、何度も幻覚を見ながら、創作活動にいそしみます。

ちなみにこれはやばいドラッグ吸ったあと、めっちゃハイになってがんがんオ〇ニーしながら詩を書くアレン。

＼何でもあり／

次第にアレンの中で、野心に満ちたルシアン・カーの存在が大きくなり、奔放で匂い立つ色気にほだされていきます。

だってこの色気やで

でもこのルシアン・カーはとっても危険な香りがするんですよね序盤からすでに。
本人は無意識なんだろうけれど、なんというか周りの人の人生を狂わせる魅力をもつ色男なんですわ。

こやって店に入るなり、突然知らん美女にキスしちゃったりね。
そういうのに慣れてないアレンはもう固まっちゃってね、そりゃ壁の模様の一部になっちゃいますよ。

さらにまわりの男たちとも、過去にいろいろあったっぽい…
そんな怪しいシーンが多々あるんです。
とにかく「なんかありそう」な危険でミステリアスな魅力で溢れているんです。

それでもアレンは彼のことが好きで好きで…
次第に自分を犠牲にしてまで先輩に尽くすようになります。

背徳的なラブシーン

この映画の見どころのひとつは、何といってもこの美青年ふたりのゾクゾクするようなラブシーン。

刹那的で排他的な若い二人が、あとさき考えず本能の赴くままに行動するあやうい感じがとっても刺激的です。

膝枕しながら、髪に触れていたら…こうやって…指を意味ありげに咥えてきたりね…

彼にガン見されながら図書館で女の子にフ〇ラされるシーンとかね…
もう官能的すぎてね…（案の定アレンはすぐ出しちゃいますよ、えぇ）

キスシーンもとっても美しいです。

あのハリー・ポッターを演じたダニエル・ラドクリフくん。
そのイメージのままの私にとっては衝撃的だったベッドシーンが終盤にございます。

身体を張って挑んだベッドシーンは必見です。

切ないから。とにかく見て。

実話をもとにした作品

この映画は、1944年にニューヨークのコロンビア大学で実際に起きたデヴィッド・カマラー殺人事件を描いています。

劇中に登場する人物名も実在した人たちであり、劇中で生まれる詩ももちろん実在する作品で、後に歴史に残る名作の数々です。

本当に存在した人物の伝記だからこそ、作品の重みやキャラクターたちの想いがずしりと伝わってきます。

タイトルに込められた意味

この映画のタイトル「Kill Your Darlings」 とは「愛する者を（あえて）葬り去れ」という意味。

なぜ、なんのために、あえてそうしなくちゃいけないのか。

映画を見終わってからまたこのタイトルに立ち返ると、ずしんと思い納得感とともに、ぶわっと切なさがこみ上げてきます。

映画「キル・ユア・ダーリン/Kill Your Darlings」は無料視聴可能

映画「キル・ユア・ダーリン/Kill Your Darlings」は、各種動画配信サービスにて日本語字幕版を無料視聴可能です。

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映画に登場する作品を読む

ダニエル・ラドクリフ演じる同性愛者の詩人アレン・ギンズバーグの代表作「吠える」が新訳で出版されています。

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本ページの情報は2024年7月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。