イギリスの18禁映画「SODOM」｜しっとり漂う大人のエロスに身悶え

こんにちは。
実写BL・メンズロマンスが大好きなアラサー会社員のricoと申します。

数ある作品の中から大人女性にもきちんとおすすめできる良作のみをピックアップしていたら、130本を超えてしまいました。
ひたすら個人的な見どころをご紹介していくブログです。(特に激推しな13作品はこちら)

今回はイギリスのR18指定映画「SODOM（ソドム）」を取り上げます。

まだ見たことがない方のために詳細を省いた「見どころのみ」をかいつまんでご紹介しますが、5割ほどネタバレを含みますのでご注意ください。

映画「SODOM」とは

BL映画「SODOM（ソドム）」はイギリスで制作されたR18指定のBL映画です。

日本では上映されていませんが、ロンドンで毎年開催される国際的な映画祭「East End映画祭」にて2017年に公開されました。

ある晩20歳のウィルは、電柱に手錠でつながれていたところをマイケルに救われる。
一瞬にしてふたりは惹かれ合うも、自分がゲイだと認めたくないウィルは、マイケルを前に羞恥心に駆られ、取り乱してしまう…

SODOM

恋人との結婚式を控えた20歳のウィルが、見知らぬ男マイケルと出会い、ふたりきりで過ごす一晩の物語です。

とってもシンプルでミニマルな作品なのに、なぜか何度も見てしまう魅力がある不思議な作品なんです。なんでだろ。

初対面のふたりが、ぽつりぽつりと言葉を交わしながら、互いのことを知っていくと同時に、フタをしていた本来の自分と向き合っていく…そんな作品です。

登場人物はふたりだけ

ウィル（20歳）

サッカーチームに所属するチャーミングな青年。
数日後に結婚式を控えているため、最後にハメを外そうと男友達と飲み会を楽しんでいたところ、酔っぱらった友人たちの悪ノリで全裸のまま電柱に手錠をかけられてしまう（え）

誰もいない夜道にひとり、途方に暮れていたところを通りすがりのマイケルに助けられ、洋服を借りるために見知らぬ男マイケルの家を訪れます。

マイケル（30代）

ピアニストの優しいイケオジ。
大人の余裕と色気が匂い立つセクシィガイ。どことなく哀愁がある。

道端で困っていた青年ウィルを助けるために、彼を家に招くことになります。

ゲイのマイケルは髭で、マッチョです。
繰り返します。マイケルは髭で、マッチョです。
はい。そうです。マイケルはわたしの大好物ど真ん中ですよ（知らん

髭でマッチョありがとう

R指定だからね…えっちだよ

R指定の作品なので、もちろんえっちなシーンがあります。

お伝えしたようにウィルは手錠かけられた状態でマイケルと出会うので、マイケルからしても私からしてもこんなありがたいシチュエーションはないですよね。

手錠まじあざす

物理的な「濡れ場」は作品の中に2度ありますが、私からしたらもう最初から最後までずっと濡れ場です。

なんなら冒頭からもう前戯始まってる感じ（始まってない

最初のラブシーンは、手錠をしたまま。
でも、ウィルは「自分はゲイじゃない」と言い張り、マイケルに対して心を開けないんですよね…

ウィル「僕、もう行かなきゃ」
マイケル「…もう一杯だけ飲んでいかないか？」
ウィル「いや、明日の朝早いしほんとにもう行かないと」
マイケル「…わかった…会えてよかったよ…」
（こん時のマイケルの顔めっちゃ切ないかんね）

マイケルに手錠のカギをこじ開けてもらい、自由になったウィルはマイケルから借りた服を着てあわただしく部屋から立ち去ります。

扉を開けて、外に飛び出るウィル。
でもその直後、なぜか衝動的にマイケルの家へ戻ってきてしまう…

マイケル「どうして…戻ってきた？」
ウィル「…なんでだろ…わからない…」

結婚を控えた身であり、自分はストレートなんだと言い聞かせてきたウィルは、自分の行動と衝動に戸惑いを隠せず取り乱します。
そんなウィルを優しく包み込む大人のマイケル。

大人の余裕がすごい。エロい。

2度目のラブシーンはお互いの過去を打ち明けて心を開いたあとで。
心を開き、自分と向き合うことができたウィルを縛るものはもう何もない。

手錠は単なる小道具ではなく、ウィルの心の変化を象徴していたのかもしれません。

なんだこの胸の高鳴りは

ラブシーンはもちろん濃厚でとってもえっちぃんですが、個人的には濡れ場以外のシーンこそ、エロいんだと言いたい。

酸いも甘いも知り尽くしたイケオジと、これから結婚を控えたキラキラな青年。
歳の離れた初対面の男ふたりが、夜中にお酒飲みながら、他愛もないことを話す…

これだけでもう好き。

初対面だからこその気まずさとか、独特の間とかがあって、その絶妙な距離感がかなりリアルなんです。
ウィル「ねえ…いくつなの？」
マイケル「はあ？いくつに見えてんだよ？」
ウィル「うーん…40くらい…？ニヤニヤ」
マイケル「おまえなぁ…」
って押し倒されてじゃれあうとことかね…

なにこれ最高やん…

わかるかな…この感じ…
男ふたりがさ、冗談言い合いながら笑顔でじゃれ合うんだけどさ、ふいに視線が絡まって…一瞬でオスの目になって…ガッって距離感バグる感じ（伝われ

お互いにお互いのことを探り合いながら、お酒の力もかりつつ、少しずつ自分のことを話して心を開いていく…このシチュエーション。

ニヤニヤが止まらない。

繊細な心の揺れを丁寧に描く

ストレートとしてこれまでも、そしてこれからもそうして生きていくつもりだったウィルは、結婚を前に動揺する自分を必死で押し殺してきたのかもしれません。

そんなウィルの心の動揺を、年上のマイケルは優しく包み込んでくれるんです。

男が好きだということを認めたくないウィル。
でも目の前にいる年上のマイケルにどうしようもなく惹かれていることを自覚してしまう。

理性と本能のはざまでもがくウィルの感情表現がとても繊細で、こちらもその動揺に心揺さぶられてしまいます。

印象的なのは長回しのハンディショットです。
それぞれの目線に代替したショットが多く、ふたりの繊細な感情を臨場感たっぷりに表現してくれます。

タイトル「SODOM」の意味

Sodom（ソドム）とは、キリスト教旧約聖書に登場する都市の名前。

ソドムに住んでいた人たちは、神の教えに背き欲望のままに暮らしていました。
そこには同性愛者もいたため、神はその住民たちを「重大な罪を犯した」とみなし皆殺しにした…というお話が聖書に書かれています。

同性愛者/ゲイのことを否定的な意味でsodomyと表現する場合があるのは、この聖書からきているようです。

ウィルにとって、欲望のままに生きる「あっちの世界」は罪深いソドムのような存在だったのかもしれません。

Can one night change your life?
一夜で人生を変えられるか。

SODOMのタグライン

ラストシーン、ウィルは果たしてどう生きることを選択し、何を決断するのか。

ぜひ本編で確かめてみてください。

中の人はカミングアウト済

イケオジのマイケルを演じるドイツ人俳優のJo Weil（ヨー・ヴァイル）さんは、テレビや舞台でご活躍のベテラン俳優のようです。

代表作はドイツで1995年から現在まで続く大人気のテレビドラマシリーズ「Verbotene Liebe（禁じられた愛）」。ゲイ役を演じていることで知られているお方。

1995年から20年続くドラマってどんだけ人気なのよ…
Joさんはこのシリーズの実に1,400話以上に登場しているメインキャストのようで、現在放送中の新シーズンでもがっつりゲイ役でご出演してます。

プライベートに関してはずっとコメントを避けていたようですが、2020年に自らがゲイであることをカミングアウトした記事が出ていました（雑誌「Bunte」）。

作品の中でマイケルがゲイとしての自分の過去を語るシーンや、切ない台詞に込められた感情を汲み取ると、胸がきゅっとなります。

映画「SODOM」は配信で視聴可能

映画「SODOM（ソドム）」は、残念ながら日本語字幕で見ることができません。
英語でもいいよという方は、アメリカの動画配信サービス「dekkoo（デッコー）」で視聴可能です。

アメリカの動画配信サービス「dekkoo」はゲイテーマの作品に特化しているためNETFLIXやamazonプライムビデオよりも メンズロマンスのコンテンツが豊富です。

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