フランス映画「Summer of 85」圧巻のクライマックスがエモすぎて心震えた｜配信で無料視聴可能

こんにちは。
実写BL・メンズロマンスが大好きなアラサー会社員のricoと申します。

数ある作品の中から大人女性にもきちんとおすすめできる良作のみをピックアップしていたら、130本を超えてしまいました。
ひたすら個人的な見どころをご紹介していくブログです。(特に激推しな13作品はこちら)

今回はフランスのBL映画 「Summer of 85（原題：Été 85）」 を取り上げます。

まだ見たことがない方のために詳細を省いた「見どころのみ」をかいつまんでご紹介しますが、3割ほどネタバレを含みますのでご注意ください。

映画 「Summer of 85」とは

映画 「Summer of 85（原題：Été 85）」 は、2020年にフランスで公開された同性愛がテーマの作品です。日本では2021年8月より全国で公開されています。

1985年夏。フランスのノルマンディーの海で海難事故寸前のところを助けられた16歳の青年アレックスと、彼を助けた18歳の見知らぬ青年ダヴィド。
運命的な出会いから恋愛感情で結ばれ、ダヴィドが交通事故で命を落とすまでの6週間を、アレックスの綴る「ひと夏の物語」として語られる。

fashionsnap.comより

原作の「おれの墓で踊れ（Dance on my Grave）」 (エイダン・チェンバーズ著)を映画化したのは世界三大映画祭常連のフランス映画界の鬼才フランソワ・オゾン監督。

現地で高い評価を得ていたので、公開前から日本での前評判も上々。
予告編の映像の世界観から、フランスBL映画「君の名前で僕を呼んで（Call me by your name）」と比較されて語られるほどの話題作です。

思春期の青年ふたりのひと夏の出会いと別れを描いた鮮烈な物語。

狂おしくも切ない初恋に溺れたあの夏。
少年同士の瑞々しい刹那の恋に魂が震える、最高純度のラブストーリー。

公式HP

ただの青春ラブストーリーじゃないんだ

激エモカップル登場ですよ

主人公のアレックス（演：フェリックス・ルフェーヴル）

16歳のシャイな高校生。
ダヴィドと運命的な出会いを果たし、初めての恋を経験することになる。
真面目で真っ直ぐでとっても素直。

ダヴィド（演：バンジャマン・ヴォワザン）

母親が切り盛りする船具店で働く18歳。
アレックスとは真逆の性格で、アグレッシブで刹那的に生きる青年。
ヤンチャで恋愛慣れしたモテ男。

もうこの真逆なふたり…エモいよ

構想36年だぞ…

この映画の原作となった小説、エイダン・チェンバーズ著「おれの墓で踊れ（Dance on my Grave）」に出会い、当時17歳だった監督が衝撃をうけ「いつか長編映画を監督する日がきたら、その第一作目はこの小説だ」と決意させたという…！

その日から実に構想36年の時を経て、満を辞して公開となりました…！（拍手）

「この小説をどう映像で語るか、私にはじっくり熟成させる時間が必要だった。そのおかげで、原作の本質から逸脱しないで済んだよ（by監督）」

「良いキャストが揃わなければ映画化は諦める」という気持ちで進行していたプロジェクトなだけあって、全編フィルムで撮られたこの作品は、演者や映像はもちろん、音楽やファッションなど随所にこだわりを感じる作品だったよ。

映像も音楽も最高なんだ

誰もが抱く「美しい幻想」

あなたが愛していたのは彼じゃない。
自分が創り出した幻想よ。
顔と体を好きになって、心も理想通りだと期待した。

アレックスの友人の言葉

人間ってほんとに勝手な生き物で、相手に一方的に期待して、それが裏切られたからってまた一方的に腹を立てて…でもそんな経験は誰にだってあるはず。

誰だって、自分が愛している大切な相手には”こうあってほしい”という幻想を抱きがちですよね。
でその幻想が砕かれて、また期待して、の繰り返しで人って少しずつ大人になっていくと思うんです。
この作品ではそんな思春期の苦い経験が、美しくそして切なく描かれています。

久しぶりだな…この感じ

タイトルの「85」ってなに？

映画のタイトル「summer of 85」の「85」は1985年を指しています。
80年代は世界的にエイズが流行し、若者が次々に命を落としていた頃でした。
この映画では直接的にエイズに触れてはいませんが、その頃のイギリスを描いた原作はそのメタファーだと言われています。

日々BL作品をむさぼるように見ていると、必ず触れることになるテーマがエイズ。
欧米諸国では同性愛者の存在感が増す一方で、ゲイの人たちの間でエイズが社会問題になっていました。

愛する人がエイズに感染すると「自分が移したんじゃないか」って自分も相手も互いを責めることになって、命だけじゃなくて積み上げてきた愛や互いの心をも滅ぼしていく、そんな怖い病気でもあったことから同性愛者の間で深刻な問題でした。
この作品はエイズを扱ってないけど、そういう時代背景からみるとまた深みがまします。

そう思って見るとまた泣ける

クライマックスは涙が止まらないんだわ

監督が特にこだわったのが、主役のふたり。
良い俳優が見つからなければ映画化自体を取りやめようとしてたほどなので、脚本が完成する前からキャスティングが進められたようです。

主人公アレックス役のオーディションで、フェリックス・ルフェーヴルを見るなり「彼こそアレックスだ」と直感したといいます。

もうね…全編通して爽やかなんだけどね。
クライマックスでのアレックスには完全にやられました…

溺れてしまうほど夢中になった初恋に、喜び、そして苦しむ純粋な少年を全身全霊で演じる姿は圧巻でした。

誰かを深く愛することのこの喜びと苦しさが、誰でも経験したこの気持ちがあるからこそ、鑑賞後はしばらく浸っていたい、そんな作品です。

涙でマスクびっしょり

映画「summer of 85」 は配信で無料視聴可能

映画「summer of 85」は各種動画配信サービス で配信されています。
無料キャンペーン期間が31日間あるため是非この機会にチェックしてみてください。

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※U-NEXTは31日間無料トライアルが可能なので期間中に解約すれば料金はかかりません。

特典付きのBlu-rayも発売中

映画「Summer of 85」は2022年3月にDVD・Blu-Rayが発売されます。
劇場で見られなかった方はぜひチェックしてみてください。

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Blu-RayにはインタビューやNG集など特典が盛り沢山のようです。
特製しおりやブックレットなど、2人の恋を映しだしたアイテムが封入予定とのこと。

原作を読んでみる

フランソワ・オゾン監督「Summer of 85」原作。
最も残酷な形で恋を失った少年の混乱と再生を描く、心に響く青春小説。

amazonより

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本ページの情報は2024年7月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。