イギリス映画「Weekend」一夜限りのはずが…真に迫ったラブストーリー｜配信で視聴可能

こんにちは。
実写BL・メンズロマンスが大好きなアラサー会社員のricoと申します。

数ある作品の中から大人女性にもきちんとおすすめできる良作のみをピックアップしていたら、130本を超えてしまいました。
ひたすら個人的な見どころをご紹介していくブログです。(特に激推しな13作品はこちら)

今回はイギリス映画「ウィークエンド（原題：Weekend）」を取り上げます。

まだ見たことがない方のために詳細を省いた「見どころのみ」をかいつまんでご紹介しますが、3割ほどネタバレを含みますのでご注意ください。

映画「Weekend」とは

イギリス映画「Weekend」 は、2011年に製作された作品です。
世界最大級のイベントのSXSWフェスティバルで初公開された後、高い評価を得て世界各国で上映され、日本では翌年の第21回東京国際レズビアン&ゲイ映画祭で封が切られた後、全国の映画館で上映されました。

金曜の夜、友人たちとのパーティのあと、ラッセルは一夜の相手を求めてクラブに立ち寄る。
目を付けていたグレンを閉店間際に誘い出すことに成功し、彼と共に帰宅。そして、週末が始まる―。
ライフガードとして働くラッセルと、アーティストを目指す皮肉屋のグレン。
お互いに欠けていたピースを満たすかのように、2人きりで話をして、愛を交わす。
しかし尊いひとときは束の間、土曜の夕方、ラッセルはグレンからある事実を知らされる。

「ウィークエンド」公式サイトより

金曜の夜にクラブでひっかけた相手とのワンナイトラブを楽しもうと思っていたものの、それがお互いにとって思いがけない出会いになるというお話。

淡々と進むストーリーの中で、少しずつ温度が上がっていく二人の男の描写が素晴らしかったんだ。

どこにでもある出会い

芸大生のグレン（演：クリス・ニュー）

アーティストを目指す学生。人目を気にしない奔放な性格。
過去の恋愛がきっかけで「もう恋人はつくらない」と心に決めている。
ゲイクラブでラッセルに出会い、ふたりで週末を過ごすことに。

ライフガードのラッセル（演：トム・カレン）

プールでライフガードとして働く。
まわりにゲイであることがバレるのを恐れ隠し続けて、孤独な毎日を送る。
ある夜、ゲイクラブでグレンと出会い、思いがけず週末を供に過ごすことになる。

対照的なふたりなのよね

ベッドシーンがリアル

いや「リアル」って言ったってricoは男じゃないので何が”リアル”なのか本当のところはもちろんわかりませんが、それでもなんというか、リアルなんです（わかってくれ）。

そして私は日本語字幕版（つまり日本版）をamazonプライムビデオのレンタルで見たんですが、ラブシーンのそういう描写の「モザイク範囲の広さ」に驚きましたよ。
そこは隠さんでよくない？っていう範囲にもしっかりモザイク処理されて…

逆にものすごくえっちでした

あとはそれぞれのシーンごとの描写にもリアリティがあって、等身大というか日常の延長のような切り取られ方が、見ていてとても居心地が良かったです。

真に迫ったラブストーリー

ゲイがテーマの作品と言えば、幼いころからずっと好きだった系の純愛だったり、好きだけど社会が認めてくれない系の悲恋だったりがよくあるストーリーですが、この作品はゲイの人たちの日常的でパーソナルな部分にスポットを当てて描かれているのが特徴です。

クラブでのカジュアルな出会いや、一夜限りのお持ち帰り、家族や友人との付き合い方から多様なセクシャリティに対する理解が低い社会に対する思いや、カムアウトするかどうかの価値観の違いに至るまで、LGBTQと言われる彼らを取り巻く「あるある」をリアルに描いていることから、同性愛者からも高く評価されているようです。（「anan」2019年8月14日－21日合併号より）

でもね、ゲイバーでの出会いや一夜限りの関係、お酒やドラッグなど儚く危うい生活に塗れながらも、とてもナイーブでピュアな人間性を描いているのがこの作品の特徴なんですよね。

この繊細さに胸が締め付けられるんだ

欧米での高い評価

アメリカの辛口映画批評サイト「RottenTomato（腐ったトマトという意味）」では95％Freshの高評価を得ています。

ちなみに「RottenTomato」は海外制作で日本未上陸のBL作品を見るうえでひとつの指標にさせていただいてます。

ロンドン映画批評家協会賞での受賞のほかにも、世界中の映画祭で上映され多くの賞を受賞しています。

• アメリカSXSW映画祭：観客賞
• ナッシュビル映画祭：トム・カレンの主演男優賞
• トロントインサイドアウトLGBT映画祭：オーディエンスアワードベストフィルム
• フレームライン映画祭：ベストフィルム賞
• メリンカ国際クィア映画祭：ベストクィア賞
• オスロゲイ＆レズビアン映画祭：グランジュリー賞・観客賞
• イブニングスタンダード映画賞：最優秀脚本賞
• ロンドン映画批評家協会賞：協会賞
• クロッシングヨーロッパ映画祭：観客賞

見れば納得すること間違いなしです。
この作品は明らかに他のクィア作品とは違う、独特な個性があるんですよね。

エンドロールの余韻

そしてなんといってもクライマックスがとってもいいんです。
なんというか、この作品の見どころはこのクライマックスと言ってもいいくらい、ふたりとそして観客が一緒になって少しずつ積み重ねてきたものが、このラストシーンにぎゅっと集約されているような大切なシーンです。

終盤、グレンはラッセルに「ある物」を手渡します。
それに込められた意味とは…と考えるとエンドロール中ずっと余韻に浸っていられる、そんな印象的なラストシーンです。

とにかく見てくれ

映画「Weekend」は配信で視聴可能

イギリス映画「Weekend」は動画配信サービスamazonプライムビデオで日本語字幕版が配信されています（2021年9月現在）。

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日本版円盤も発売中

一夜の関係から始まった、たった2日間の恋
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日本版のBluRayでは特典映像がついているようです。
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本ページの情報は2024年7月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。