幻の特別ドラマ「警官の血」椎名桔平が演じた闇堕ち官僚が忘れられない

こんにちは。
実写BL・メンズロマンスが大好きなアラサー会社員のricoと申します。

数ある作品の中から大人女性にもきちんとおすすめできる良作のみをピックアップしていたら、130本を超えてしまいました。
ひたすら個人的な見どころをご紹介していくブログです。(特に激推しな13作品はこちら)

今回は2009年に放送されたテレビ朝日開局50周年記念ドラマ「警官の血」を取り上げます。

まだ見たことがない方のために詳細を省いた「見どころのみ」をかいつまんでご紹介しますが、3割ほどネタバレを含みますのでご注意ください。

特別ドラマ「警官の血」とは

ドラマ「警官の血」はテレビ朝日の開局50周年記念番組として、2009年に二夜連続で放映されました。

戦後間もない昭和23年、安城（江口洋介）は上野警察署の巡査になる。
顔見知りになっていた男娼のミドリが上野公園の不忍池で扼殺体で発見される。
安城が独自に行った聞き込みで、ミドリが警察官と接触していたことを知る。

「警官の血」あらすじより

原作は「このミステリーがすごい」で今同年1位に輝き、直木賞候補にもなった佐々木譲著「警官の血」。

テレ朝ドラマ史上最高級の数億円の制作費が投入された大作であり、第46回ギャラクシー奨励賞を受賞した作品なのに、残念ながら放送されたきりで公式のDVD化はされておらず、配信もないまま幻のドラマとなってしまいました。

三代に渡って警察官となった3人の男（江口洋介・吉岡秀隆・伊藤英明）の人生を昭和に起こった2件の未解決事件と昭和から平成の時代を背景に描かれたドラマです。

ほんとね…当時見た時衝撃だったんですよね…
椎名桔平さん闇堕ちキャラがいまだに忘れられなくてですね…

江口洋介と椎名桔平の画力がすごい

安城清二（演：江口洋介）

近衛第二連隊として東京で終戦を迎える。
警視庁の巡査になり、上野公園前派出所勤務となる。
熱心な警察官として活躍したが、ある火災事件の夜に謎の死を遂げる。

早瀬勇三（演：椎名桔平）

元・帝国陸軍歩兵少尉。
歩兵五十七連隊としてフィリピンへ赴き、激戦地だったレイテから生きて帰国した。
安城とは警察学校で同部屋だったことをきっかけに親しくなる。
卒業後は出世コースをたどり公安警察となる。

ミドリ（演：若葉竜也）

未成年の青年。
下町大空襲で焼け出され、上野公園をで暮らす男娼になる。
色白で、女性に間違われてもおかしくないほどの美貌の持ち主。
不忍池のほとりにて何者かに殺され遺体で発見される。

トラウマをかかえる元少尉

物語は敗戦国として焼野原からの復興を目指す戦後日本が舞台です。

椎名桔平演じる早瀬は、敗戦色が濃くなり始めた頃の過酷な戦いが続いたレイテ島からの帰還者。
クールな表情の影には、残酷な戦況のトラウマが見え隠れしてるんです。

警察学校で過ごす間も、毎晩悪夢にうなされるんですね。
眠れずに夜中ひとりでタバコを吸う早瀬の隣で「1本もらえるか？」と共にタバコを吸う同部屋の安城（江口洋介）。

ふたりは戦時中の傷を共有しながらも、これからの未来を語り合い警察として歩むことになります。

ミドリという青年

上野公園駐在所に勤務が決まった安城は、戦争で家が焼け行き場を失い公園に住むようになった人たちに慕われながら日々公園の治安を守ることに励みます。

そんな公園には子どもからお年寄りまでとにかくいろんな人がいて、中には売春婦や男娼もいるんですよね。
安城はそんな男娼のひとりのミドリという青年と顔見知りになるんです。

ある晩ミドリが色街に立っていると、目深に帽子をかぶったある男が現れて…男は何も言わずに自分の吸っていたタバコをミドリに咥えさせて…無言で部屋の中へ入っていくというシーンがあるんですけどね。

なんとその男が、早瀬なんです…！
この二人は初対面ではなくて、もう何度も逢引きを重ねている様子なんですよね。

焦らすように服を脱ぐミドリを見つめながら部屋に上がる早瀬…！
妖艶な照明を浴びながら抱き合う描写がね…忘れられないんです。

この時の早瀬の表情がね…なんとも切ないんですよ…

謎の殺人事件

ある日、そのミドリが遺体となって発見される事件が起こります。
ミドリは何者かに首を絞められて殺されてしまうんですね。

安城は犯人を捜し始めますが糸口が見つからずに未解決のまま時だけが過ぎてしまいます。
そうしているうちにミドリの時と同じような手口で、別の美しい青年が首を絞められて殺されるという事件が起きます。

安城はミドリの事件と類似していることを怪しく思い、独自の聞き込みからある事実をつかみます。

これで最後だ。もう壊さない。

聞き込みで早瀬の秘密を知ってしまった安城は、二つの事件に早瀬が絡んでいたことを確信し、早瀬を問い詰めます。

安城「早瀬…こんな時間に何してんだ」
早瀬「任務だ」
安城「真夜中に男娼と会うのが任務か？！」

追い詰められた早瀬は自分の犯した2つの事件に関してなんの言い逃れもせずに「助けてくれ…」と懇願します。
早瀬が抱える闇深さを知っている安城は「わかった。俺がなんとかする」と言いながら早瀬を抱きしめるんです。

早瀬「お前に会えたことだけはよかった…これで最後だ。もう壊さない。もう壊したくない…」

そういって早瀬がとった行動とは…

なんで円盤化してくれてないんだ‥

このドラマは2夜連続で放送され、安城の息子の時代、そして孫の時代と3代にわたる警官のストーリー構成になっています。

3部にはricoの大好きな伊藤英明さんも出てて、とにかくもう超豪華キャストなんですよ。

局をあげて作り上げた大作にもかかわらず、円盤化も配信もされず幻のドラマになってしまった本作。

検索したら一部動画がヒットしたけど公式の配信は見つかりませんでした。
円盤も海賊版のみ…ほんともったいないよ…

今度から特番は絶対に録画して残しておこうと誓いました。

原作は「このミス」1位の警官ミステリー

三代の警官の魂を描く、空前絶後の大河ミステリ。
ミステリ史にその名を刻む警察小説、堂々たる完結篇。

amazonより

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