💎大人のためのメンズロマンス

竹内涼真×町田啓太が社交ダンスで愛を語るNetflix映画「10DANCE」|”男らしさ”という幻想を問い直す

こんにちは。
実写BL・メンズロマンスが大好きなアラサー会社員のricoと申します。

数ある作品の中から大人女性にもきちんとおすすめできる良作のみをピックアップしていたら、130本を超えてしまいました。
ひたすら個人的な見どころをご紹介していくブログです。(特に激推しな13作品はこちら)

今回はNetflix映画「テンダンス/10 dance」を取り上げます。

作品メモ

評価 :3.5/5。

評 価:3.5(4.5以上はこちら
設 定:ダンス・ライバル・芸能界
トーン:切ない・シリアス・甘い・コミカル?
大人度:20%
鈴 木:情熱的/社交的/リアリスト
杉 木:冷静/王子/紳士

※あくまでも個人の主観です

まだ見たことがない方のために詳細を省いた「見どころのみ」をかいつまんでご紹介しますが、3割ほどネタバレを含みますのでご注意ください。

燕尾服の男ふたりが踊る、これに勝るものってありますか

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みなさん、いったん集合です。

心の準備はよろしいでしょうか。
2025年12月18日、Netflixが満を持して世界に投下する映画『10DANCE』が、既存のあらゆる概念と常識を粉砕しにかかっています。

冒頭から鼻息荒くて申し訳ない。

まず、竹内涼真氏と町田啓太氏が社交ダンスで愛を紡ぐという一点だけで既に革命的。
しかもこれ、単なるお耽美なラブストーリーじゃない。
「男であること」「男を演じること」「男として生きること」の本質を根底から問い直す、哲学的で官能的で、そして驚異的にエロティックな物語なんです(そう、自分でも何言ってるかよくわかんない)

原作は井上佐藤氏による漫画で、「このBLがやばい!2019」を受賞した伝説的作品。
競技ダンス漫画という体裁を纏った、男性性を問い直す深い作品なのです(後述)。

宿命で結ばれた二人の信也

物語の中心は二人のダンサー、鈴木信也(演:竹内涼真)と杉木信也(演:町田啓太)。
名前が一文字違いで、なんと年齢も身長も同じという運命的なふたり。
でも性格は面白いほど対照的。

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鈴木信也(演:竹内涼真)

キューバ出身のラテンダンス日本チャンピオン。歩くセックス・シンボル。
太陽のように明朗で社交的、女性を惹きつけずにはいられないラテンの化身。
故郷キューバに残した9人(!)の妹を扶養するため「収益性の高いダンス」を追求する徹底的な現実主義者。


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杉木信也(演:町田啓太)

スタンダードダンス部門の絶対的支配者「帝王」。
世界選手権では常に2位(政治的八百長の噂が絶えない)ながら、実質的には世界最強と目される王者的存在。
氷のようにクールでストイック、幼少期から「完璧な紳士」たるべく徹底的な英才教育を施された生粋のエリート。


この相反する二人が思いがけなくめぐり逢い、杉木の戦略的な提案により「10ダンス」への挑戦が始動することで物語が始まるのです!!!

※10ダンスとは:通常は別々で競われるスタンダード5種目とラテン5種目、計10種目の全てを制覇する、ダンス界のトライアスロン。
互いの不得意分野を相互に教え合うことになった二人は、研鑽を積み重ねる過程で、抗いがたく惹かれ合っていくのです…!

ダンスシーンの完成度がガチ

予告映像見ましたね、

このダンスシーン、ガチですよね。

竹内涼真氏、町田啓太氏、そして彼らのパートナーを担当する俳優陣、この4人全員が社交ダンス未経験という白紙状態から、苛烈なレッスンを経てプロダンサーをも唸らせる水準まで昇華したというから戦慄します。

予告映像を一瞥しただけで素人でも理解できましたよ。
鈴木とアキのラテンダンスは情熱的かつダイナミック!!
腰の動き、視線の角度、全てが挑発的で蠱惑的。
一方、杉木と房子のスタンダードは、気品に満ちながら圧倒的な威圧感を放ってます、
燕尾服に身を包んだ杉木の佇まいは、文字通り「帝王」の具現化や!

しかし、真に戦慄すべきは二人の信也が共に踊る場面

気になるのは、原作にでてくる「帝王ホールド」 
杉木が鈴木をワルツに誘い、完璧無比なリードで導くシーン。
鈴木は杉木の腕の中で陶酔し思わず「バラが見えてきました…!」と口走るとこ。
男性なのにプリンセスになってしまうという。これがダンスの持つ魔術!

映画でこのシーンがいかに映像化されるのか、想像するだけで心拍が乱れてきます。

「男性性」を探求する作品

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今回はこれが言いたいがためにブログを書きましたよ。
この作品、扱っているテーマの深度が尋常じゃないんです、ということです。

まずですね、ご存じの通り競技ダンスには「男役(リード)」と「女役(フォロー)」という厳密な役割分担が存在していますでしょ。
杉木も鈴木も、幼少期から「男役」として、社会が求める「理想的な男性像」を体現し続けてきたんです。
杉木は「完璧な紳士」として、鈴木は「情熱的なラティーノ」として、いかに男性らしく美しく踊るかを追求して猛特訓をつんできたんです。

でも、その「理想の男性」のマニュアルには「同性を愛する方法論」なんて一行も記載されていないのですよ。

だから二人は困惑してしまうのですね。
相手を支配したい、主導権を握りたい、それが「男らしさ」として骨の髄まで刻まれているから。
でも同時に、相手に抱擁されたい、身を委ねたい、ダンスの中でリードされたいという感情もめばえちゃう。

この矛盾!この葛藤!この存在論的ジレンマ!!(頭を抱える)

この作品は、二人の男が信じていた「男性像」を徹底的に壊して、そして再構築しようと試みる壮大な作品といえるのです。
なんかうまく言えないのがもどかしいのだけれど、そこが他の作品と違う「10ダンス」ならではの魅力でもあるなと感じてます。

そう、これが言いたかったんや。

そういう描写が皆無なのにエロいのはなんでや問題

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この作品のとにかく素晴らしいところが、「性的シーンがないのに異常なまでにエロティック」という点です。

BL漫画において、ふたりが互いの気持ちに気付き、思いが通じ合い、そして迎えるクライマックスともいえる「そういうシーン」。
ところがこの作品はそれが無くとも、この関係性の機微だけで十分に陶酔できる、という逸品なのです。

なぜそのような奇跡が可能なのか。答えは明快です。
ダンスという行為自体が性愛の換喩として機能しとるからですな(誰)

競技ダンスは、パートナーと密着し、呼吸を合わせ、視線を交錯し、リードとフォローという支配と服従の力学で出来上がっています。
これら全てが性的関係のメタファーとして作用してるからこそ、特に二人の男性が踊るとき、その構図は必然的に「攻め(トップ)」と「受け(ボトム)」の力学を喚起せずにはいられないのではと思うのです。

原作には、鈴木が杉木の顔面を強引に引き寄せて「エロい顔してみろ」と迫り、そのまま唇を重ねるシーンがあります。
触れるだけの、極めて軽いキス、なんですけどしかしこの距離感、この凝視、この張り詰めた空気。超巨大エロティシズムが横溢しているんですよ。

永遠に決着しない受け攻め大論争

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原作未読の方、今回の実写化が決まった時、演者が発表されたとき、あるいはキーアートが解禁されたとき、ふと思ったはずです。

で、どっちがどっちなんだい、と。

実はこの「結局どっちが攻めなの問題」、原作読者の間で何年も論争が繰り広げられている問題なのです。
8巻まで刊行された現在も、この答えは明確にされていません。

杉木攻め派の論拠:

  • 鈴木のほうが内面的に可愛く乙女っぽいじゃないか。
  • 杉木に「あなたが欲しい」と言われて素直に顔を赤らめてたし。
  • 共通点を見つけて喜ぶ共感性の高さは女性的だと思う。
  • 「恋する乙女みたいな表情」を色々見せるじゃない。

鈴木攻め派の論拠:

  • 鈴木は「ブチ込みて—–!」と心で叫んだり、「注ぎ込む」という言葉に恍惚とする攻め思考なので、受けはない。
  • キューバで「男は男らしく」と育てられ、性的には男役に固執しているし。
  • 「俺が本気になったらアンタどころの肉食じゃない」発言しちゃってますし。
  • 特装版では杉木が完全に女王様受けの様相でしたし。

リバ派の主張:

ラテンとスタンダードでリーダーとフォローが変わるように、流動的な関係になるのでは、という天才的な視点の読者もおられました。

原作の評価が異次元

amazon 10dance

「このBLがやばい!2019」受賞作品であり、BLファンのみならず、リアルな競技ダンス界からも熱烈な支持を受けている本作。

2019年9月までに4回開催された公式イベント「リアル10DANCE舞踏会」では、第一線で活躍する競技ダンサーたちによる男性ペアのショーが行われたそうです。

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金光真美(塚田) Mami Kanemitsu Tsukada(@mami_kanemitsu_tsukada)がシェアした投稿

つまり、ガチのダンサーたちも原作を本気で推しているってことです。
「BL漫画なのかダンス漫画なのか」なんてことを超えて、両方のジャンルで最高峰に君臨している稀有な作品。

漫画で表現されるダンスの躍動感を実写映画でどう見せてくださるのか、楽しみです。

製作の布陣が本気

監督を務めるのは、『るろうに剣心』シリーズで日本のアクション映画を代表する大友啓史氏。

大友監督の真骨頂は、漫画・アニメ原作の実写化において「原作ファンを裏切らない映像化」と「原作を知らない観客も魅了する普遍的な演出」を両立させる手腕にあるといえます。
『るろうに剣心』では、CGに頼らない生身のアクション、人間ドラマの丁寧な掘り下げ、そして原作の精神性への深い理解で、実写化の新たな境地を開きました。

さらに注目すべきは、NHK大河ドラマ『龍馬伝』で見せた男同士の複雑な関係性を描く演出力
坂本龍馬と武市半平太、あるいは龍馬と岡田以蔵という、友情とも嫉妬とも執着ともつかない感情の機微を、台詞に頼らず表情と間で表現した手腕は、まさに「10DANCE」が求めるもの。

大友監督は身体表現に対する造詣が深く、アクションシーンを「キャラクターの内面を表出させる装置」として機能させることで評価されています。
「10DANCE」において、ダンスシーンは二人の感情が交錯する戦場でもある。
この演出を任せるに、これ以上適任な人物がいるのでしょうか!どうなんだい。

脚本を担当するのは、『逃げるは恥だが役に立つ』で社会現象を巻き起こした吉田智子氏と大友監督の共同執筆。

吉田氏の最大の強みは、「言葉にできない感情」を台詞と間で表現する技術と言われてます。
『逃げ恥』では、恋愛経験の乏しい大人たちが、不器用にしかし真摯に互いの距離を測りながら関係を深めていく過程を、コミカルでありながら切実に描きました。

「10DANCE」の杉木と鈴木もまた、「男性同士の恋愛」という未知の領域において、自分の感情の正体すら掴めないまま戸惑い続ける大人たち。
吉田脚本なら、この「大人の試行錯誤」を、観客の心を鷲掴みにする形で描き切ってくれることでしょう!

とにかく期待しておるのです

そして、原作でも監修を務めた下田藍氏が、映画でも社交ダンス監修を担当。
これは原作ファンにとって最大の安心材料です。

下田氏は現役のプロダンサーであり、競技ダンスの世界を知り尽くした人物。
原作漫画において、井上佐藤先生が描くダンスシーンの「リアリティ」と「美しさ」を支えてきた立役者です。
彼女の監修があったからこそ、原作は「ガチのダンス漫画」としてダンス界からも絶賛されているのでは。

映画においても、下田氏であれば「このキャラクターならこう踊る」という人格とダンスの一体化を追求してくださることでしょう!

「練習を重ねた俳優が頑張っている作品」ではなく、映画「国宝」がそうであったように、本当に魅入ってしまうような、「鈴木信也と杉木信也が踊っている」という次元に引き上げてくれていることを期待したいです!

期待が重すぎてしんどい

Netflix映画「10DANCE」は12月18日世界同時配信

竹内涼真と町田啓太が、燕尾服で踊り、見つめ合い、惹かれ合う。
「男らしさ」という幻想を壊し、愛の形を再定義する。
そしてそういうシーンがなくても(あるかもしれないけど)、圧倒的にエロい。

BLファンも、ダンスファンも、竹内涼真ファンも、町田啓太ファンも、全員集合です
心の準備を整えて、見届けよう。

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あぁああああー!
まだまだ貴女におすすめしたい作品はたくさん!
もっと書きたい!この感情をぶつけたい!

💎このブログの著者

rico(30代)

湿度高めなオトナ向けクイア作品を探すことが趣味
インディ作品や商業BL、R指定まで何でも食べる
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